三十四日目



ナチス・オブ・ザ・デッドについて語ろう。

覚えているだろうか?

十四日目で鑑賞した「Swiss Army man」という

ゲロカスファッキンクソゴミマザーファッカー映画の口直しとして観ると宣言した映画である。

あらすじを紹介しよう。



・ナチスの金塊があるらしい

・行ったらナチスのゾンビがいた。

・戦う

・脱出する



……以上!

お分かりいただけるだろうか。

プンプン漂ってくる、このB級映画臭が。

おせっかい焼きのスピードワゴンも鼻がひん曲がってしまうのではないだろうか。

レンタルビデオ屋で映画を物色していた私は、

ナチスとゾンビという、

天才的なB級の発想の持ち主でなければ、

およそ考えつくことすらできないこの組み合わせに、

思わず唸らされたものだった。

そして、これを映画化しようと思った制作会社の豪胆さに敬意を表した。



さて、この映画だが、

期待を裏切らない、非常に質の高いB級映画だった。

とりあえず軍の基地に潜入してパトロールに見つかる主人公、

なんかよくわからんが襲ってくるゾンビ、

取ってつけたようなキスシーンと感動要素。

そして核爆弾。



完璧である。

B級映画とはかくあるべしというお手本のような、

素晴らしい出来だった。

ゾンビ映画であることを思い出したかのように、

死んだ米軍兵士がゾンビになって起き上がった時には、

もはや感動すら覚えるほどだ。



この作品はFPSゲームのような一人称視点で常に物語が進行する。

ゾンビを撃ち殺す快感を同じ視点で鑑賞者が感じれるように、

という制作者の意図がはっきりと見て取れる。

ヒロインとキスしたりするときだけ、
主人公が身に着けているカメラが外されて第三者視点になる。

この御都合主義、たまらない。



ホクホクとした心温まる映画だった。

しょうもないシーンしかないというのが分かっているので、

1.5倍速以上の早送りで観ることができて、
大して時間を取られないのも良い点だった。

クソ映画に造詣のある映画ソムリエが推薦する「武器人間」という映画があるようなので、

近いうちにそちらも鑑賞するつもりだ。





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